2010年3月アーカイブ

第65巻第3号

| コメント(0) | トラックバック(0)
cover-10-03.jpg表紙から
フェルミ衛星が最初の一年間の観測で得たガンマ線全天マッ プ.銀河中心を中心に銀河反中心方向が左右の端となるエイトフ図法で表示されている.色はエネルギーが200 MeV以上のガンマ線カウントが,黄色,赤,ピンク,青の順に対数スケールで下がるように設定した.銀河系内の宇宙線と星間ガスの衝突で発生するガンマ線 が銀河中心から銀河面に沿って黄色い帯として見えている.右に向かって黄色の帯が切れた先にVelaパルサーが明るく光っている.さらに右に進むと,右端 近くにGemingaパルサー(やや上)と,かにパルサー(やや下)が小さな黄色い点として確認できる.銀河中心から左に向かうと黄色い帯が切れた先に, 多くのガンマ線源が集中する銀河系外アームが黄色く光って見える.銀河面上下に広がるピンク色の帯は,太陽系近傍の星間ガス分布を銀河座標系に投影したも のと,ほぼ一致する.右端の銀河面直下に見えるアイスホッケーのスティック状のピンクの帯はオリオン巨大分子雲で,銀河中心から見て太陽系の裏側で左端に 見えるピンクの帯,おうし座分子雲へとつながっている.銀河面から離れて見える点源のほとんどは活動銀河核であるが,少数のミリ秒パルサーや大マゼラン雲 なども混じっている.詳細は本号に掲載されている釜江常好氏らの「解説」記事を参照のこと.


巻頭言    
 
分野と時代の結節点 栗原 進 147

解 説 
  高エネルギー陽子の描像:HERAでの展開からLHC, LHeCへ   長野邦浩 148
  M理論の新しい定式化と南部括弧式
    松尾 泰 156
  フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡の初期成果
    釜江常好,田島宏康,深沢泰司 163

科学は今...
  科学者の社会的責任の現代的課題   藤垣裕子 172

最近の研究から
 生命システムの構成的再構築の試み:オンチップ・セロミクス計測技術の開発  安田賢二 181
  ボース・アインシュタイン凝縮体における粒子生成-曲った時空 とのアナロジー-
   栗田泰生,小林未知数,森成隆夫,坪田 誠,石原秀樹 187
  原子レベルで急峻な界面構造と電子状態-SiC上の絶縁性SiON超薄膜-        白澤徹郎,栃原 浩 191
  ねじれ秤で探る素粒子標準理論を越える物理-サブミクロン領域での未知の力への制限-    
         増田正孝,佐々木真人 195 

JPSJの最近の注目論文から
 Vol. 78 (2009) No. 12より  髙山 一 200 

学界ニュース 
 第23回(2009年)日本IBM科学賞物理分野:
    福島孝治氏 西森秀稔 204
  第23回(2009年)日本IBM科学賞化学分野:
    大越慎一氏 宮下精二 204
 第23回(2009年)日本IBM科学賞エレクトロニクス分野:
    染谷隆夫氏  五神 真 204
 第23回(2009年)日本IBM科学賞コンピューターサイエンス分野:
    上田泰己氏  泰地真弘人 205
 第4回凝縮系科学賞:千葉大地氏,桂 法称氏 北岡良雄 205
  第13回松尾学術賞:宮永憲明氏   櫻井捷海 205  

ラ・トッカータ
 ウィスコンシンの野うさぎは氷中のニュートリノを夢見る  保科琴代 206  

新著紹介 208
 Particles and Nuclei; An Introduction to the Physical Concepts 6th ed. : 浜 垣 秀 樹 〈東大CNS〉  

 

編集後記  
 旭 耕一郎

カテゴリ

2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年 2007年 2006年 2005年 2004年 2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年 1997年 1996年 1995年 1994年

ウェブページ

Powered by Movable Type 6.0.3

このアーカイブについて

このページには、2010年3月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2010年2月です。

次のアーカイブは2010年4月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。