JPSJ注目論文

JPSJ 2009年8月号の注目論文

「磁性半導体に対する新しい数値解析法の開発」

最近、東北大学の大江純一郎・前川禎通の両氏、および、東京大学の中村和磨・有田亮太郎の両氏らの研究グループは共同で、電子間相互作用の強い、現実的な物質の諸物性を正確にコンピュータシミュレートする新しい方法を開発した。相互作用効果の本質を捉えた理論模型に含まれるいくつかの  パラメータの値をまず第一原理計算法(密度汎関数法)で正確に評価し、その理論模型を厳密な数値計算法(量子モンテカルロ法)で解析するという、複合的な計算手法である。スピントロニクス材料の典型の一つである磁性半導体の理論的解析に新しい展開を与えており、現実的な強相関電子系物質を理論的に設計するための強力な手法に発展することが期待され、多くの研究者の注目を集めている。
なお、本研究に関連した赤井久純氏による解説“Alternative Approach to Study Magnetism of Diluted Magnetic Semiconductors”がJPSJのNews and Comments欄http://dx.doi.org/10.7566/JPSJNC.6.12に掲載されている。
 どなたでもアクセスできるので、ご参照いただきたい。


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