社団法人 日本物理学会1999年度公開講座
「日本から発信された物理の成果
 −最近の話題から21世紀の文化を考えるー」


期  日
1999年11月3日(水)(祝日) 10:00〜17:00
会  場
慶応義塾大学三田キャンパス北新館ホール(東京都港区港区三田2-15-45)
会場への交通
JR 「田町」駅下車 徒歩9分
都営地下鉄三田線 「三田」駅下車 徒歩8分
対  象
高校生・大学生/中学・高校の理科の先生/そのほか一般社会人
参 加 費
無料
定 員
200名(先着順)
プログラム(予定)
講演および実験(各講演の間には質問・討論および休憩時間15分を含む)
10:00〜10:05 はじめに 日本物理学会会長 佐藤文隆(京都大学大学院理学研究科)
10:05〜11:05 モーター蛋白質を視る  木下一彦(慶応義塾大学理工学部)
11:20〜12:20 ニュートリノの素顔に迫る  荒船次郎(東京大学宇宙線研究所)
12:25〜13:45 (昼休み)
13:45〜14:45 量子ホール効果で単位を決める 川畑有郷(学習院大学理学部)
15:00〜16:00 ガムの変形を物理する 土井正男(名古屋大学大学院理学研究科)
16:15〜17:00 質問と討論
内 容
 日本は優れた伝統文化をもっています。11月3日はその日本文化を考える日です。しかし,古い工芸品,芸能だけが文化ではありません。いまも科学,芸術,産業の各分野で続く創造活動はやがて21世紀の日本文化として残っていくのです。日本物理学会では,日本から世界に向けて発信され,世界中の物理学者から賞賛さ れた画期的な研究成果の中から4つを選び,高校生以上の一般市民の皆さんに紹介するための公開講座を開くことにしました。講師は,いずれも,かたい話題を分かりや すく話して下さるベテランの研究者たちです。
 木下教授の「モーター蛋白質を視る」は,体の中にくるくると回っている蛋白質分子がたくさんあって,そのおかげで私たちが生きているというお話しです。世界で初めて回転を見たところ,思いがけないことがいろいろと分かってきました。
 荒船教授の「ニュートリノの素顔に迫る」は,テレビでもよく紹介されている岐阜県神岡の地下深くで観測されている謎の粒子です。質量があるかどうかも分からなかったこの粒子の素顔が日本で分かってきたというお話しです。
 川畑教授の「量子ホール効果で単位を決める」については,1985年にKlitzingが,1988年にLaughlin等がノーベル賞をとりました。これらの元となった研究成果は,30年前に日本から世界に発信されたというお話しです。
 土井教授の「ガムの変形を物理する」の特徴は柔らかくネバネバしたことにあります。高等学校の物理で学ぶバネの変形とは異なり,長い間物理の秘境でした。そこへ踏み込み,成果を上げた日本の物理学者のお話しです。
 特にいま高等学校で勉強をしている生徒さんたち,高等学校・中学校の理科の先生、一般社会人の方、等が日本の新しい文化活動に参加して下さることを期待しての企画です。是非多くの方の申込をお待ちしております。
申込方法
ファックス、はがき、または電子メールで氏名、年齢、住所、電話番号、ファックス番号、学校名・学年または職業を明記のうえ、下記申込先までお申し込み下さい。
申込・問合せ先
日本物理学会 公開講座係
105-0011 東京都港区芝公園3-5-8 機械振興会館211号室
FAX 03-3432-0997 TEL 03-3434-2671 電子メール shomu@jps.or.jp
主 催
日本物理学会
世話人:川村 清(慶応大学理工学部)
波田野 彰(帝京平成大学)
後  援
東京都教育委員会、神奈川県教育委員会、埼玉県教育委員会、千葉県教育委員会
**平成11年度文部省科学研究費補助金 研究成果公開促進費研究成果公開発表(B)による**