日本物理学会誌

第59巻第2号

cover0402.jpg表紙から
気球に搭載された世界初の硬X線撮像観測装置。上部プレートに、右下図にある硬X線望遠鏡(口径40cm、高さ20cm、焦点距離8m)が取り付けられ、 それから8 m離れた下部の容器の中の焦点面に、撮像型CdZnTe半導体検出器が設置されている。硬X線望遠鏡には、右上図にある円錐状のアルミフォイルを基板とし たPt/C多層膜スーパーミラー(曲率半径6-20 cm、長さ10 cm、厚さ0.17 mm)が同心円・共焦点配置に2,040枚組み込まれている。この装置により20-40 keVのエネルギー領域で天体の硬X線像を観測することができる。詳細は本号掲載の実験技術欄記事参照。 (名古屋大学大学院理学研究科 山下広順氏提供)


JPSJが変わります!
理事会
実験技術
山下広順、国枝秀世、田原 譲、難波義治:多層膜スーパーミラー硬X線望遠鏡
土井正男:ソフトマテリアルシミュレータOCTA
最近の研究から
井澤公一、鎌田このみ、松田祐司:ポイントノードをもつ超伝導体YNi2B2C
松尾正之、芹澤保吉、水山一仁:中性子過剰核の対相関とソフト双極子励起
諸井健夫:B-メソンのCP非保存と超対称大統一模型
話 題
堺井義秀:BファクトリーCP非保存実験での最近の話題
学会報告
物性分科会プログラム委員会: 2003年秋季大会シンポジウム(物性分科会)の報告
学界ニュース
三宅和正:平成15年第49回仁科記念賞;北岡良雄氏
清水 肇:平成15年第49回仁科記念賞;中野貴志氏
中村健蔵:平成15年第49回仁科記念賞;鈴木厚人氏
千葉明夫:2003年ドイツ未来賞受賞;樽見和明氏
歴史の小径
永田中一郎:ガリレオと処世術としての自然研究 --パトロネージを求める科学者たち--
新著紹介
江 沢  洋:G. Vitiello 「My Double Unveiled」
福 間 将 文:太田信義「超弦理論・ブレイン・M理論」
伊 藤 治 彦:久我隆弘 「量子光学」
会員の声
■演劇 『コペンハーゲン』 のヒットがもたらしたこと
編集後記
小島智恵子