日本物理学会誌

第80巻 第12号

cover-25-12.jpg■表紙の説明
表紙の写真の手前に置かれているのは強磁場を必要としない次世代量子抵抗標準のプロトタイプである.弱磁場で量子化抵抗が観測される量子異常ホール効果を利用する新原理の抵抗標準であり,直径12ミリ,手のひらサイズのネオジム磁石(写真中央に写っている円板型磁石)を用い,国家標準として実用的な8桁精度の量子化抵抗を世界で初めて実現した.背後に写っている円筒状のものは,量子ホール効果を利用する従来の抵抗標準で必要な強磁場を発生させる超伝導電磁石であり,高額かつ高重量の実験装置である.写真は新旧量子抵抗標準のスケールの対比を表している.詳細は本号に掲載されている岡崎雄馬氏らの「最近の研究から」記事を参照のこと.


■巻頭言
会計の視点からみた物理学会の今とこれから  角野秀一 ...... 677

■解 説
Large charge展開――臨界現象の新しい解析法  渡邉真隆 ...... 680
ナノ物質結合系の新展開――光子と電子を介して協同するナノ物質
田原弘量 ...... 687

■最近の研究から
量子異常ホール抵抗標準の現状と展望――強磁場を用いない量子抵抗標準への挑戦
岡崎雄馬,川村 稔,吉見龍太郎 ...... 696
格子ゲージ理論のハミルトニアン形式を用いたシミュレーション
早田智也,日高義将 ...... 701

■話 題
「物理かるた」のススメ  田島節子 ...... 706

■学会の歩み150年 Part 1 通史記事
新会員番号システムの採用,会費等の再値上げ,アジア・西太平洋物理学シンポジウムの開催:1980-1983
物理学史資料委員会 学会150年史連載編集グループ ...... 710

■歴史の小径 学会の歩み150年 Part 2 テーマ記事
数物学会の改名――1910年代日本の物理学の拠点拡大をめぐって
菱木風花 ...... 711

■JPSJの最近の注目論文から
8月の編集委員会より  播磨尚朝 ...... 714

■新著紹介
ナノテクノロジーの基礎  土師将裕 ...... 717