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山口嘉夫第42期会長(1987)が去る8月12日に肺炎のため死去.90歳.

山口嘉夫先生は,日本物理学会の運営に多大な貢献をされました.1986年に副会長,1987年に第42期会長の重責を果たされ,翌年には庶務理事を務められました.特に本会の事務局を含む学会活動の活性化に取り組まれるとともに,我が国の物理学コミュニティの国際性を高める努力をされ,本会の国際交流推進の口火を切られました.

山口先生は,1947年に東京大学理学部をご卒業後,大阪市立大学助手・助教授・教授を務められ,1962年には東京大学原子核研究所教授に就任されました.そして1968年には東京大学理学部に配置換えとなりましたが,1983年には原子核研究所長に就任され,同研究所の管理・運営に当たられ,その発展に尽くされました.この間,ご自身の研究を進められるとともに多くの後進を育てられました.1986年に東京大学を定年退職された後も,東海大学理学部で教鞭をとられました.

山口先生は,国内にあっては日本学術会議会員や多くの重要な委員会委員を務められ,高エネルギー物理学分野において指導的役割を果たすとともに,学術研究を推進する行政面でも大きな貢献をされました.国際的には1993年に日本人として初めて国際純粋・応用物理学連合IUPAPの会長に就任され,同年のIUPAP総会を初めて日本に招致され,奈良で成功裏に開催されました.

山口先生のご専門は,素粒子理論,原子核理論,天体理論の多岐にわたりますが,特に素粒子の対称性の研究であり,多くの優れた業績に対して,1967年に仁科記念賞を受賞され,1988年に紫綬褒章,1996年には勲二等瑞宝章を受章されました.

山口嘉夫先生がお忙しい研究・教育活動の貴重な時間を割いて,日本物理学会の運営に力を注がれ,多大な貢献をされたことに改めて感謝し,ご冥福をお祈りいたします