お知らせ一覧

本学会会員の福山秀敏氏(東京理科大学教授、東京大学名誉教授)が、物性物理学の分野における多大な功績が評価され、平成28年度の文化功労者に選ばれました。

 福山秀敏氏は物性物理学において多大な業績を収めてこられた。東京大学理学部 久保亮五研究室で学位取得後、東北大学理学部助手、ハーバード大学ポスドク、ベル研究所研究員を経て、1977年に東京大学物性研究所に移られた。さらに、1992年東京大学理学部、1999年に東京大学物性研に戻られ所長、2003年東北大学金属材料研究所材料科学国際フロンティアセンター教授、2006年に東京理科大学理学部に移られ現在に至っている。
 同氏は、ホール効果・軌道磁性に関するグリーン関数を用いた定式化と種々の場合への応用(とくに後者は軌道磁性に関する「福山公式」として知られている)、一次元物質における電子格子相互作用による位相ハミルトニアン・各種ソリトンの研究、電荷密度波のダイナミクス、アンダーソン局在におけるスピン軌道相互作用および電子相関の効果等の微視的研究、ウィグナー結晶、励起子絶縁体の理論、超伝導近接効果、乱れとスピンパイエルス、量子トンネル現象、メゾスコピック系・電気伝導度の揺らぎ理論、有機導体における微視的モデルの提唱・電荷秩序状態の理論的予言、高温超伝導に対するRVB理論、スピンホール効果、質量のないディラック電子系のホール効果など幅広い分野にわたって重要な研究を行ってこられた。
 それに加えて、学術行政にも積極的に関わられ、東京大学物性研究所所長、東京理科大学副学長、同総合研究機構機構長を歴任された。さらに最近では、文部科学省の元素戦略プロジェクトを強力に牽引されている。また若手育成にも非常に熱心で、2007年に秋光純氏とともに凝縮系科学賞を設けられた。
 また、日本物理学会においては、第52・53期(1996.9~1998.8)の庶務理事を務められ、さらに男女共同参画推進委員会やJPSJ編集委員会の委員等を歴任された。2004年から現在に至るまで、JPSJ Advisory BoardのメンバーとしてJPSJに貢献されている。そしてまた国際純粋・応用物理学連合IUPAP副会長を務められる等、我が国の物理学コミュニティを代表して国際貢献を果しておられる。
(文責:藤井保彦、小形正男、大槻東巳)

以下に、福山氏の【主な受賞歴】 【代表的な業績】 【日本物理学会誌への寄稿】をご紹介します。ご覧ください。

【主な受賞歴】

1987年 第1回 日本IBM科学賞
1998年 第3回日本物理学会論文賞
1998年 第2回超伝導科学技術賞
2003年 紫綬褒章
2015年 瑞宝章中綬章

【代表的な業績】

【日本物理学会誌への寄稿】

福山氏は,多くの記事を日本物理学会誌に寄稿されており,これらは国立情報学研究所のサーバー上でオープンアクセスになっています。それらのうちの5編を以下にご紹介します。