日本物理学会誌

第59巻第10号

cover0410.jpg表紙から
左上:言語機能の計測結果例。脳内の領域のうち、発話に関係があるブローカ領野と意味理解に関係があるウェルニッケ領野の活動を確認。東京女子医科大学、東京警察病院との共同研究結果。
左下:上記の計測結果の時間変化。2枚目の像を撮った時点から言語課題が開始され5枚目までに90秒が経過。課題開始後に活動が活発化していることがわかる。
右上:脳皮質での脳活動の計測方法。近赤外光を照射し、脳皮質を透過・散乱した光を検出する。
右中:計測用光ファイバキャップの装着風景。
右下:日立メディコ社製近赤外光トポグラフィ装置ETG-4000。詳細は本号掲載の交流欄参照。
(日立製作所基礎研究所 山本 剛氏提供)


2005世界物理年によせて 「物理チャレンジ2005」を成功させよう
北原和夫、並木雅俊
交流
山本 剛、牧 敦、小泉英明: 光を用いた脳機能計測法--近赤外光トポグラフィ--
解説
相川 恒、小林研介、中西 毅:量子ドットの電子状態と透過波の位相シフト
宗像一起、有働慈治:宇宙線で探る太陽圏近傍--銀河宇宙線強度にみられる非等方性の観測--
最近の研究から
佐中 薫:光を使った量子位相ゲート--非線形符号シフトの実現--
石井廣義、片浦弘道:カーボンナノチューブにおける1次元電子状態の直接観測
「プラズマ宇宙物理」合同セッションの計画
吉田善章:領域2の動向について
シリーズ「物理教育は今」
近桂一郎 :理工系基礎科目物理実験の問題点
伊藤 卓 :改めて高校「理科」の枠組みを考える
笠  耐 :ヨーロッパの中等物理教育-オランダとイギリス
談話室
中村健蔵 :ニュートリノ質量とシーソー機構
追悼
和田昭允:フランシス・クリック博士を悼む
西島和彦 :中野董夫さんを偲んで
新著紹介
深井  有:藤田英一「金属物理博物館」
鈴木  建 :M. Goossens 「An Introduction to Plasma Astrophysics and Magnetohydrodynamics」
国府田隆夫 :M. リカール、. X. トゥアン、菊池昌実訳 「掌の中の無限;チベット仏教と現代科学が出合う時」
編集後記
中ノ 勇人