JPSJ注目論文

JPSJ 2010年1月号の注目論文

「第2種超伝導体における渦糸格子の配向一次相転移の一般論」

第2種超伝導体に外部から磁場をかけると、超伝導状態を壊さずに、磁束が渦糸状となって物質内部に侵入し、渦糸格子が出現する。磁場が十分小さく、渦糸間隔が超伝導を担う結晶の格子間隔より十分大きいと、磁気的エネルギーで決まるその安定構造は三角格子(6回対称)となるが、立方晶、直方晶の第2種超伝導体において磁場を大きくしていくと、結晶の(4回)対称性を反映した異方的な超伝導特性と競合を生じる。最近、岡山大学とモンテネグロ大学の研究グループは、この競合の結果、ある磁場で渦糸格子が三角格子から四角格子へ1次相転移することを、超伝導の微視的理論に基づいて明らかにし、多くの研究者の注目を集めている。

なお、本研究に関連した、北孝文氏による解説”Frustration and Phase Transitions in Vortex Lattices”がJPSJ のNews and Comments欄 に掲載されている。
どなたでもアクセスできるので、ご参照いただきたい。


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